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2026年3月29日 (日)

ボイスメモリ用 IC ISD2560, ISD1012, APR33A3の比較まとめ

興味のない方は、どうぞここでページを離れてください。

先日測定した ISD2560 および ISD1012 は、MIC AMP(AGC AMP)を介さず、
ANA_IN 端子から信号を入力して評価を行いました。
一方、参考比較として取り上げた APR33A3 は、MIC AMP を含めた条件での特性でした。

一般的に、余計な回路を介さない方が良好な結果が得られるため、
APR33A3 は不利な条件で測定されていたことになります。
そこで、同一条件にて再度比較を実施しました。

APR33A3 に関しては、以前の評価で「ボコボコノイズ」に手こずっていましたが、
トランスを通して差動かつ絶縁で信号を入れることで、うまく改善できました。

なお、CQマシーンについては別の方式を検討しており、
これらの IC を使用する可能性は低いと考えています。
しかし、これまでに様々な検討を行ってきた経緯もあるため、
(個人的に特性が満足できないものも含めて) 備忘録として整理しておきます。

 


ここで改めて、ISD2560、ISD1012、および APR33A3 の録再機能に関するスペック比較を示します。

品種名 録音時間 サンプリングクロック 信号通過帯域
ISD2560 60秒 8.0kHz 3.4 kHz
ISD1012 12秒 10.6kHz 4.5 kHz
APR33A3 341秒 12kHz ?

 

1. 「無信号」の録音/再生

APR33A3 の圧倒的勝利です。

ISD2560 と ISD1012 は、MIC AMP(AGC AMP)を介すことで、
無信号時は AGC が効いて最大ゲインとなり、
ノイズまでしっかり増幅してしまいます。
そのため、ANA_IN から直接入力した場合と比べると、
聴感でもはっきり分かるレベルで劣化しています。

一方で、APR33A3 はかなり良好な結果です。
この違いを見ると、APR33A3 の MIC AMP には AGC が入っていないのか、
あるいは動作の仕方が異なるのではないかと感じます。

1-1. ISD2560

20260329_0001

 

1-2. ISD1012

20260329_0003

 

1-3. APR33A3

20260329_0005

 


2. 「1000 Hz 正弦波」の録音/再生

ISD2560、ISD1012、APR33A3 のいずれにもノイズは重畳していますが、
その性質はそれぞれ異なっています。
ISD2560 はハム音的なノイズ、
ISD1012 はホワイトノイズ的な成分が目立ち、
APR33A3 はシャリシャリとした高域ノイズといった印象です。

2-1. ISD2560

20260329_0007

 

2-2. ISD1012

20260329_0009

 

2-3. APR33A3

20260329_0011

 


3. 「200 Hz 正弦波」の録音/再生

スペクトル上では APR33A3 が良好に見えますが、
聴感上では  ISD2560 と比べてわずかによいかなという程度で
大きな差はないように感じます。
一方、ISD1012 は「サーッ」というノイズが目立ちます。

3-1. ISD2560

20260329_0013

 

3-2. ISD1012

20260329_0015

 

3-3. APR33A3

20260329_0017

 


4. 「2500 Hz 正弦波」の録音/再生

重畳しているノイズは 1000 Hz のときと同様の傾向で、
ISD2560 はハム音的なノイズ、
ISD1012 はホワイトノイズ的な成分、
APR33A3 はシャリシャリとした高域ノイズです。

4-1. ISD2560

20260329_0019

 

4-2. ISD1012

20260329_0021

 

4-3. APR33A3

20260329_0023

 


三品三様の特性ですが、どれも一長一短で、正直イマイチな印象です。
これまでの結果を見ると、ISD2560 を MIC AMP を介さずに、
ANA IN から直接入力するのが一番良かったです。
結果はこちら

しかし、冒頭に書きましたとおり、別案に考えが傾いています。
残念ながら、これらの IC はお蔵入り (またはゴミ箱行き) になることと思います。
欲しいと思われる物好きな方がおられるならば、お譲りします。

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