負電圧出力チャージポンプ IC NJW4191
NJW4191 は、大きな出力電流は取れないものの、
手軽に正電圧から負電圧が得られる便利な IC です。
このような反転出力が得られるタイプのチャージポンプ IC は、
正側と同じ値の負電圧 (例えば、+5 V → -5 V) が得られるものが多いですが、
この IC は負帰還を掛ける電圧を調整することにより、
それ以外の電圧 (例えば、+5 V → -3.3 V) も得られるという、
より便利な IC です。
出力と GND 間に挿入した抵抗で分圧した電圧を FB 端子へ負帰還させることにより、
出力電圧が設定されます。
抵抗値の設定は、下記のとおりです。
これを見ると、先週「出力電圧可変型 三端子レギュレータの電圧設定抵抗値」について書いた内容と同じように、
式中の分数の分母が R2 すなわち出力と FB 端子の間の抵抗となっています。
先週記事を書いたのは、実はこの IC を使おうとして失敗したからなのです。
実際に基板を組んで動作させてみました。
DC 9 V を入力し、三端子レギュレータで 5 V に変圧してから、
NJW4191で -5 V も生成させる回路になっています。
74HC4053 を両電源で動作させ、ゼロバイアスの信号を切り替えするような実験回路です。
この基板を組み立てたとき、NJW4191 の電圧設定抵抗 R1 と R2 を逆に間違えていたので、
約 -1.6 V 程度しか出力せず、原因特定するまでしばらく掛かってしまいました。
データシートをよく読めばすぐに分かる話なのに。
R1 と R2 を適切な状態に戻せば、無事 -5 V を得ることができました。
CQ マシーン用に検討しているボイスレコーダー用 IC の APR33A3 の音声入力回路で、
ノイズを回避するために昨年末からいろいろと実験しているものの、
なかなか上手く解決できません。
上記の 74HC4053 を使った回路や以前に記事を書いたマイクアンプの検討も、
それに関連する内容です。
ただ、いま 74HC4053 の手持ちが無く実験中断中で、牛歩のような進捗です。
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