デジタルモード用インターフェース Ver.3.1 (絶縁型) の製作
もうデジタルモード用のインターフェースは新たに作る必要は無いのですが、
以前に製作した Ver.2 の出番が無くなったことと、手持ち部品を使い切りたかったので、
これらの部品を組み合わせて、絶縁型のデジタルモード用インタフェース (Ver.3.1) を作ることにしました。
◆◆ 設計のコンセプト ◆◆
基本的には、以前製作した Ver.3 と同一仕様です。
ただ、面実装部品を増やすことなどで、基板サイズを小さくすることを目標としました。
◆◆ 回路 ◆◆
Ver.3 とは大きく変わりません。
主な変更点は以下のとおりです (細かい変更点はもう少しありますが...)。
| 部品 | Ver.3.1 | Ver.3 |
| USB Audio Codec IC | PCM2906 | PCM2903C |
| オペアンプ | AD8532 | AD8656 |
| USB-シリアルコンバータ | FT232RL + FT231XS | FT232RL × 2 |
| トランス | ST-78 | ST-71 |
| フォトカプラドライブTr | 2SC2712 (Bip Tr) | 2SK2962 (MOS FET) |
| 3.3V レギュレータ | NJM2871BF33 | ADP151AUJZ-3.3 |
Ver.3 と同様に、リグ側のトランス入出力にバッファ回路を設けていますので、
トランスの特性がリグ側のインピーダンスに影響されないようにしています。
以前 ST-78 の特性を測定したとき、周波数特性的にはトランスのドライブインピーダンスは 1 kΩ ぐらいが
ちょうど良さそうという結果でしたが、ノイズなどの飛び込みが心配でしたので、
低インピーダンスでトランスをドライブすることにしました。
RS232C 制御信号は、絶縁を介して TXD、RXD、RTS、CTS 信号の通信ができますので、
フロー制御も可能です。
◆◆ 基板 ◆◆
KiCAD Ver.7.0.1 でパターン設計しました。
メジャーアップデート後だったのですが、特に大きな問題はありませんでした。
基板サイズは 85 mm × 100 mm に収まりました。
(もっと詰まると思いますが、深追いはせずです)
プリント基板は、いつもの JLC PCB に依頼しました。
送料込みで 5枚 $3 は非常に助かります。
ガーバーデータ送って発注後、ちょうど一週間で手元に届きました。
◆◆ 組み立て ◆◆
いつものとおり、全て手ハンダによる実装です。
今回、二箇所に 1005 サイズのチップコンデンサを使用しましたが、
ハンダごてのこて先を変えたこともあり、難なくハンダ付けできました。
前作の Ver.3 との比較です。
だいぶ基板サイズが小さくなりました。
(左が今回製作した Ver.3.1、右が Ver.3)
絶縁無しの Ver.2.5 との比較です。
(左が Ver.3.1 で、右が Ver.2.5)
◆◆ 動作確認 ◆◆
基板の完成が、オール JA コンテスト開始の一時間前で、そのままコンテストに実践投入しました。
その結果、CTEST Win での周波数取り込み、CW Keying、PTT 制御は OK でした。
また、MMTTY での RTTY Keying、WSJT-X での FT8 でも動作が確認できました。
ただ、FT8 で信号を送出したとき、ハム音を拾いやすいことが分かりました。
LED デスクライトの電源ケーブル (DC 電源) からノイズを拾っているようですが、
電源ケーブルから話したり、基板とリグを繋ぐケーブルを手で持ったりすると、ノイズが減少します。
検討の結果、音声出力信号をプルダウンしている抵抗 10 kΩ (R26) を未実装とすることにより
改善することができました。
Ver.3 のときに見られた、絶縁デバイス ADuM5402 に起因する高周波ノイズは、
かなりレベルが低かったです。
しかし念のため、基板の裏面の絶縁間に、銅箔テープを貼っておきました。
銅箔テープの糊面は非導電性であり、かつ基板のソルダーレジストが塗布してある領域に貼りましたので、
絶縁間が (直流的に) 導通することはありません。
音声信号をループバックさせ、信号品質も確認しました。
まずは、1500 Hz の信号を PCM2906C からフルで出力したときの FFT 波形です。
2 次歪みは -80 dB 以下、3 次歪みも -70 dB 程度と、割と良好です。
出力レベルを 6 dB 下げてみました。
(いつも大体これぐらい、もしくはそれ以下の出力レベルで使用しています)
3 次歪みも -80 dB 以下となり、問題無いでしょう。
トランスの特性で厳しくなる、低い方の周波数ではどうでしょうか。
200 Hz でフル出力させたときの結果です。
3 次歪みが -60 dB 弱と、やはり若干歪みが増えてきます。
ただ、信号レベルをもう少し下げてやると、マシになるのでは無いでしょうか。
最後に、ホワイトノイズを入れて、周波数特性をみてみました。
低域が若干持ち上がっているかという感じで、高域は 20 kHz ぐらいまでフラットでした。
まあまあ使い物になりそうな感じです。
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