TPA6120A2 を使ったヘッドホンアンプ Ver.2 の製作
夏休みの工作第一弾です。
以前 Digikey で部品を買ったときに、送料無料とするための値段調整に
TPA6120A2 と OPA1612A も一緒に注文していて、これらの部品を
使い切ることを考えていました。
ヘッドホンアンプは一度製作していますが、これらの部品を使って
Ver.2 を作ってみました。
ただ、同じような回路をリピートするのも面白くないので、ちょっとした改造で
平衡入力にも対応できるような回路にしてみました。
(多分やらないと思いますが...)
◆回路◆
メインのアンプは TPA6120A2 です。
差動入力で、(差動) 利得は 1 倍としています。
前段には OPA1612A の反転増幅回路を設けています。
前作の総利得と合わせるために、利得は 1.5 倍 としています。
(反転増幅回路なので、極性は負であり、正確には -1.5 倍)
ヘッドホンアンプの入力は不平衡で、可変抵抗を用いず 10 kΩ 固定としています。
不平衡 → 平衡の変換には、DRV135 を使いました。
DRV135 の後段から入力すれば、平衡入力にも対応することができるはずです。
◆基板◆
前作のアンプ基板と同じサイズで作ることにしました。
アンプ基板を入れ替えることを想定したからです。
でも、実際には採寸の勘違いで、縦方向を 5 mm 小さく作ってしまいました。アホです!!
プリント基板は今回自作せず、JLCPCB に依頼しました。
発注から 10 日弱で入手出来ました。
前回は新型コロナウィルスの影響を大きく受け、輸送も含め三週間ほど掛かりましたが、
現在の納期はかなり改善している様子です。
◆組み立て◆
相変わらず、手ハンダでの実装になります。
IC も全て 1.27 mm ピッチなので、特に難なく一時間足らずで実装完了です。
TPA6120A2 裏面の放熱パッド部分は、大きめの穴を開けておきました。
また、スルーホールも少し多めに設けました。
基板の裏面からハンダを流し込み、基板の表裏両面の GND と接続して
熱を逃がすようにさせています。
◆ケースへの組み込み◆
前作のアンプ基板と置き換えました。
基板サイズを間違えて 5 mm 小さいので、二箇所しかスペーサーとネジ止めできませんが、
充分固定できているので、これで良しとします。
さらに電源のコネクタの極性も反対に作ってしまっていたので、コネクタを作り直しました。
何かボケており、自分ながら恥ずかしいです。
◆動作確認◆
一応、音が出ることは確認しました。
素人なので、前作との違いはよく分かりませんが、自分としては充分です。
音を鳴らすと、TPA6120A2 や OPA1612A が少し発熱します。
触れないほど熱くなるというわけではありません。
電源を ±15 V で動作させようと目論んでおりましたが、
前作と同様に ±12 V のままで使うことにしました。
前作のアンプ基板は、別用途への流用を考えています。
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