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2020年5月の5件の記事

2020年5月31日 (日)

「無線局免許手続規則の一部を改正する省令」に肖って変更申請をしてみました

ブログの記事にするつもりは無かったのですが、最近書くネタが乏しいので...

 


令和2年4月21に告示された、令和2年総務省令第42号「無線局免許手続規則の一部を改正する省令」では
みなさんご承知のとおり、データ通信モードの変更申請 (変更届) の手続きが大幅に簡略化され、
手軽にデータ通信モードを始めるきっかけにもなり得る法改正だと思います。

Web 上でもいろいろと解説されていますが、例えば JARL のホームページでも
引用ここから→
これまでは、アマチュア無線機の外部入力端子にパソコン等を接続したデータ通信を行う場合で、
新たなデータ通信を行う場合には、工事設計書欄に電波型式の追加や送信機系統図の提出、
附属装置(パソコン)の諸元表などの提出が必要でしたが、改正後は指定事項に変更が無いなど
一定の条件のもとで「無線局事項書及び工事設計書」の「15 備考欄」に「デジタルモード運用
のため附属装置(パソコン)を接続」等を記入することにより、これまで必要であった手続きを
省略することができるようになります。

←引用ここまで
ということで、無線局事項書及び工事設計書の備考欄に「附属装置を繋ぎますよ」と書いて
提出しておけば、免許状の記載の指定事項の範囲内 (※) で運用する場合には、
データ通信モードの仕様が変わっても、いちいち変更届を提出しなくてもよいと読み取れます。
※私の理解としては、「指定事項の範囲内」では無く、「無線局事項書及び工事設計書に記載の範囲内」ですが...

ということで、無線局事項書及び工事設計書の15 備考欄に「デジタルモード運用のため、
附属装置 (パソコン) を接続」の文言を入れるべく、連休前の4月23日に変更申請を提出しました。

変更届ではなく変更申請としたのは、1.9 MHz 帯にも J2E や J7W などのデジタル音声通信をはじめ、
その他データ通信モードについて「Jxx」などの電波の型式を追加したからです。
今回の変更申請については、電波の型式の指定に変更があり、免許状の記載事項が変わりますので、
今までどおり無線局事項書及び工事設計書は全て記載しましたし、附属装置の諸元も添付しました。

5/7 には審査終了、5/15 に新しい免許状が届きました。
これで次回以降は、新しいデータ通信モードが出てきても、手続き省略で対応できるはずです。

 


変更申請のきっかけは、FreeDV 2020 の追加を検討していたことです。
Free DV を含むデジタル音声通信は、3K00 J2E、3K00 J7W で免許を受けております。
ただし、附属装置の諸元に FreeDV 2020 は記載していませんでしたので、
これを追加する変更届を検討していました。

FreeDV 2020 については、ある程度の情報はインターネット上で収集できたのですが、
副搬送波の周波数範囲など、もう少し詳細な仕様が必要で、それがどうしても分かりませんでした。
実測で確かめようともしましたが、それも不正確で、しばらく検討が滞っていました。

そこに今回の 4/21 の告示があり、「デジタルモード運用のため、附属装置 (パソコン) を接続」の
文言を追加することにより、改めて附属装置の諸元に追加しなくても問題ないと理解しましたので、
早速変更申請を行うことにしたのです。

上記のとおり、デジタル音声通信は 3K00 J2E や 3K00 J7W と、占有周波数帯幅を SSB 送信機の
帯域幅いっぱいの 3 kHz で指定を受けていますので、FreeDV 2020 をはじめ、SSB モードで送信する
デジタル音声通信にはほぼ全て対応できるのではないかと考えています。

 


ただ、「デジタルモード運用のため、附属装置 (パソコン) を接続」の文言を追加すれば、
何でもありというのは、ちょっと注意が必要かと思っています。
無線設備規則別表第二号第54の規定に基づくアマチュア局の無線設備の占有周波数帯幅の許容値 の1
に占有周波数帯幅の許容値が定められています。
例えば、F1B や F1D の占有周波数帯幅の許容値は 2 kHz です。
大概は大丈夫だと思いますが、新たな仕様のモードが出てきたとき、占有周波数帯幅の許容値に
合致しているかを確認する必要があります。

 


ところで、今回は 1.9 MHz 帯に J3E や A3E を追加する変更はしませんでした。
夏頃に告示されるであろう 3MA にこれらが含まれることを見越して、敢えてそのようにしました。

J3E や A3E の追加に当たっては、変更に係る検査 (保証認定も含む) が必要かどうか
という議論もあるようですが、動向を見ながら検討しようと思っています。

その際には、現状の免許状から指定事項の変更が無いはずなので、
手続きが楽になってくれるのではないかと、淡い期待をしています。

2020年5月17日 (日)

WSJ-X 2.2.0-rc1 を使ってみた感想

この週末、遅れ馳せながら WSJT-X 2.2.0-rc1 を使ってみました。

 


Ver 2.2.0 で FT8 における改善点、
「Decoding is now spread over three intervals. The first starts 11.8 s into an Rx sequence
 and typically yields around 85% of the possible decodes, ...」
ですが、慣れるまでは不思議な感じがしますね。

FT8 の信号長は 12.64 秒。
信号を最後まで受信する前に、デコードされて表示されます。
これが不思議な感じです。
確かに、次の操作に対して時間的余裕ができたというのは実感できます。

あとは、SNR のレポート。
今までに無かった +30 dB など、とてつもない良い値も表示されるようになりました。

この二日間は、144 MHz や 430 MHz の FT8 で WSJT-X 2.2.0-rc1 を試してみました。
今のところ、私の環境では特に不具合も見受けられませんし、とてもええ感じです。
General Availability (GA) 版のリリースが待たれます。

 


144 MHz はコンディションが良かったようで、私の所でも一瞬ですが 7 エリアや台湾の局を
デコードしたりしました。
残念ながら QSO には至りませんでしたが、なかなか楽しかったです。


日中、買い物のため出掛けましたが、先週以前と比べて車の量が多いと感じました。
一気に出掛ける方が多くなったように思います。

また、本日ようやく「アベノマスク」が届きました。

2020年5月11日 (月)

WSJT-X 2.2.0-rc1 がリリース

5月10日にリリースとアナウンスされていた WSJT-X 2.2.0-rc1 ですが、
先ほどリリースされたようです。
https://physics.princeton.edu/pulsar/K1JT/wsjtx.html

 

今回のアップデート内容やユーザーマニュアルは、JA7UDE OM が翻訳されている
下記リンク先のサイトに和訳版が記載されています。
https://www.qsl.net/ja7ude/wsjt/
「WSJT-X 2.2.0-rc1についてお知らせ 日本語訳 (2020年5月6日更新)」
「WSJT-X 2.2.0-rc1 ユーザーガイド 日本語訳(2020年5月12日更新)」

デコーディングの強化に期待したいです。

 


早速ダウンロードして、インストールしてみました。
旧バージョンの設定も引き継がれていて、特に問題なく立ち上がりました。

メインウインドウに、旧バージョンでは「by K1JT」と書かれていましたが、
今回は「by K1JT, G4WJS, and K9AT」となっています。

20200512_0001

 

また起動時には、「テスト目的のプレリリース版であり、6/10 迄しか使えない」旨のアラートが出ます。
これは、確認のためのアラートですので、OK を押すだけで良いです。

20200512_0002

 


実際の交信での使用は、週末までお預けです。
どなたかがユーザーレポートを上げてくださると思いますので、
参考にさせていただきたいと思います。

2020年5月10日 (日)

関西VHFコンテスト 2020

二年ぶりに関西VHFコンテストに参加しました。
前回、前々回と同じく電信部門 144 MHz シングルバンドでの参加です。

 


21:00 にスタート。いつもどおり、バンド内を回って聞こえてくる局を一通りコールします。
緊急事態宣言下であることと天候が悪いせいか、いつもよりバンド内が寂しく感じます。
移動されている方が極端に少なく、常勝局の方も珍しく固定から出ておられました。

数少ない局を一通りコールした後、CQ を出したり呼びに回ったりの繰り返しですが、
CQ 出してもがポツポツしか呼ばれませんし、またしっかり聞こえている局にコールしても
応答が全くない (無視される) ケースもあり、いつになく飛びも悪いようにも感じました。

そんなこんなで交信局数は伸び悩みましたが、初日は例年並みの 50 QSO までは到達しました。
0:20 で初日の運用は終了し、翌朝までゆっくり休みます。

 

二日目は、7:00 からスタート。
前回 (二年前) の交信数が 87 なので、何とかそこまでは行きたいと思いますが、
前日の調子からして、残り 5 時間で 30 QSO 程度はかなり苦戦すると思われました。

CQ をメインに、ときどきバンド内スイープを続けることで、少しずつ交信数が積み上がります。
こんな時には、IC-9700 みたいなバンドスコープ搭載のリグが羨ましいです。

何とか 12:00 まで粘り、終わってみれば 96 QSO、前々回 (三年前) と同数まで行きました。

 


我慢くらべのコンテストのように感じましたが、QSO のレートを見ても、
ほぼいつもどおりだったのかもしれません。
まあ、進歩はありませんが...

20200510_0001


マルチは前々回より少しだけ増え、得点としては前々回を少し上回りました。

20200510_0002

3 エリア以外は、19, 20, 21, 31 のみです。
アンテナを北東方向に振っている時間が多かったので、特に西方面はイマイチでした。

20200510_0003

 


初日 (5/9) の午前中から昼頃にかけては、144 MHz でも Es が出ていたのか、
FT8 で 8 エリアの局をデコードしました。
PSKR を見ても、1, 2, 3 エリアから 8 エリアの局のレポートが上がっていました。

なので、コンテスト中にあわよくばと淡い期待をしておりましたが、
残念ながら Es の兆しは全く感じられませんでした。

交信データは Hamlog にも取り込み、eQSLcc にもアップロードしました。
また ログも早々に提出しました。
交信いただきました皆様、ありがとうございました。

 

次は、6m and DOWN コンテストになると思います。

2020年5月 5日 (火)

2020/5/2〜5/5のQSO

気候が良くなった大型連休も STAY HOME ということで、
自宅固定局での無線通信を楽しみました。

 


5/2 〜 3 は 144 MHz で運用。
FT8 で 29 QSO。
ベランダに設置したシングルの 5 エレ八木アンテナからの運用ですが、
既に QSO 済みの局が多く、なかなか QSO 数が伸びないかと思いきや、
意外に QSO できてビックリです。
まだ QSO の伸びしろはありそうな感じです。

1 エリアとも 3 QSO できましたし、QSO はできませんでしたが、
一瞬 7 エリアの局もデコードしました。
周期の長いフェージングがありますので、フッと浮いてきたところで
捕まえなければなりません。

今度は、水平偏波で試してみようかと思ったりしています。

 


5/4 〜 5 は、24 MHz と 50 MHz で運用。

久々に HFV5 を 24 MHz に調整して、昼過ぎから運用開始。
FT8 の信号が賑やかに聞こえています。

あまり飛びは良くないのですが、BY を呼び倒して何とか 1 QSO。
その後、バランが駄目になったのか、突然 HFV5 が不調に。
原因は後日調査するとして、24 MHz は諦め 50 MHz に QSY。

こちらも、Es で BY などが入感しています。
50 MHz もなかなか飛びが悪いので、散々呼び倒してなんとか BY とも QSO。
FT8 の国内 QSO でも、1 エリアを含め多数交信ができ、まずまず楽しめました。

5/4 の深夜には、みずがめ座η流星群での MS (流星散乱) 通信を狙い MSK144 でワッチと CQ 送信。
特に応答は無く残念だったのですが、PSKR で 8 エリアで受信されていたことを確認。
ただ、弱い Es なのか MS なのかは判断がつきませんでした。

5/5 は AM でも QSO しました。
AM の受信音を聞いていると、開局前に学校のクラブ局で RJX-601 を使って交信を
しようとしていた記憶が思い出され、何かとても懐かしい感じがします。
AM モードでの QSO、良いですよね。


その後、珍しく SSB でも 5 QSO。
久々のラグチューで、皆さんから色々なお話をお伺いすることができ、楽しい時間を過ごせました。

 


まあ、そこそこ無線を楽しむことができた 4 日間でした。
あと 1 日お休みはありますが、少々飽き気味になったので、5/5 の夕方には無線機を箱に仕舞い、
アンテナも撤収しました。

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