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2018年11月 6日 (火)

デジタルSSTV、デジタル音声通信の電波型式について

先日、デジタルモードの変更申請をしたばかりですが、間違いではないかと
思われるところを見つけてしまいました。

EasyPal などのデジタルSSTV、FreeDV などのデジタル音声通信も一緒に申請していますが、
主搬送波を SSB としたときは、電波型式を G1DG1E などとしています。
本来なら J2DJ2E とすべきなのでしょうが、終的に出力される RF 信号をみると
G1D, G1E と区別が付かないので、慣例的に総通のご指導で (?) そのようにしているのだと思います。
ここまでは、概ね問題ないと考えています。
この部分は間違いと考えます。マルチキャリアの FDM であるこれらの信号は、
G1D や G1E とは言えず、等価表記を用いない J2D や J2E とすべきと考えます。
そのように考える根拠は、ここに記載しました。

一方、主搬送波を FM としたときの電波型式を F1DF1E としていましたが、
これが間違いではないかと思い始めました。
私自身がデジタルSSTVやデジタル音声通信の諸元を良く理解しておらず、
下記②が実現できると思い込んで、 F1DF1E を申請していたのだと思われます。

総務省のホームページを参照すると、電波型式の2番目の文字 (数字) は
 「主搬送波を変調する信号の性質」を意味し、「1」と「2」だけ見てみると、
 1:副搬送波を使用しないデジタル信号の単一チャネル
 2:副搬送波を使用するデジタル信号の単一チャネル となっています。

位相変調された副搬送波信号をマイク端子から入力し、その副搬送波を FM 変調するので、
F2DF2Eではないかと思います。
※デジタル音声とデータを多重して送信する場合は、F7Wで良いのではないかと思います。

デジタルSSTVやデジタル音声通信でF1DF1E を出そうとするには、いくつか方法が考えられます。
①副搬送波を用いないベースバンドの信号で、直接 FM 変調を掛ける
②副搬送波 FSK 信号を主搬送波 SSB で送信する

①はリグを改造せずに直接 FM 変調を掛けるのは難しいのではないでしょうか。
マイク端子からベースバンド信号を入力しても、周波数が 0 Hz すなわち直流レベルから
変調することはできないと思います。

②は音声信号のデジタルデータを帯域を 3 kHz 以内の FSK 信号に収めないと、リグ内で帯域制限が
掛かってしまうので、これもリグ改造無しで実現することは難しいでしょう。
そもそもそれができていたら、 24 MHz 帯以下でも F1E の指定が受けられるはずですから。

色々見ていると、V/UHF の業務用無線機で 4FSK 方式のデジタル音声方式のものが、
F1E の電波型式のようです。
アマチュア無線では、C4FM などが 4FSK 方式のようですが、音声信号とデータ信号が
多重された形になっているので、 F7W となっているようです。
※C4FM の F7W は、28 MHz 帯以上のバンドでしか、許可されません。
音声信号のみ切り出せれば F1E となりそうですがどうなんでしょうか。

いずれにしても、「パーソナルコンピュータによる可聴帯域信号 を使用して変調を行う方式」による
デジタルSSTVやデジタル音声通信で F1DF1E 信号の生成は、今の私の技量では実現できそうにありません。

ですので、F1E を電波型式の指定から外そうかと思っています。
F1D は FSK 装置としても指定を受けていますので、附属装置の諸元において
デジタルSSTVやデジタル音声通信の電波型式から記載を削除するだけです。

幸い、デジタルSSTVやデジタル音声通信 で F2DF2E の指定を受けています。
ただし、占有周波数帯幅の数字を修正する必要がありそうです。
勘違いしていて、ベースバンドの帯域幅で FM 変調された信号の占有周波数帯幅を計算していましたが、
これは間違いで、変調された副搬送波の最高周波数を元に占有周波数帯幅を計算する必要があります。
恐らく 3 kHz ギリギリぐらいまでくると思いますので、FM 変調後の占有周波数帯幅は 16 kHz ぐらい
だと思います。
ナローモードだと、11 kHz ぐらいでしょうか。

すぐに使う電波型式では無さそうなので、次回変更時に合わせて修正しようと思います。

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