144MHz帯用 プリアンプの検討 (4)
しばらく時間が空いてしまいましたが、その間にプリアンプを試作して動かしてみたりしていました。
プリアンプのGaAs MESFETは、取り敢えず3SK241で試してみました。
一応プリント基板を作りましたが、コイルがGNDパターンや他の部品などと影響しないようにと、
少しスカスカな配置にしています。
また、仮組立てのつもりだったので、抵抗やコンデンサのリード線は少々長めのまま半田付けしています。
まず最初に、バイアス電圧などのDC電圧からチェックしました。
ゲート2の電圧は約1.8VでOKでしたが、ソース電圧はソース抵抗82Ωに対し約0.65Vであり、
よってドレイン電流は約8mAと設計値より低い値でした。
今回使用した3SK241は、おそらくIDSSの低い個体だったと思われます。
そこでソース抵抗は62Ωに変更し、ドレイン電流を10mA強に修正しました。
それに合わせて、ゲート2の電圧も約1.65Vに変更しました。
次に、トラッキングジェネレータ付きのスペアナでプリアンプの周波数特性を見てみましたが、
写真を撮るのも恥ずかしいぐらいボロボロの特性でした。
無入力にすると80MHzぐらいで発振していますし、トリマーコンデンサを調整してみても、
144MHz付近でゲインのピークが見つかりません。
コンデンサの定数を変えたり色々と試してみましたが、全く上手くいきません。
原因はいくつか考えられますが、一番はコイルのインダクタンスが全く合っていないことだと思われます。
本来ならトロイダルコアのAL値と巻き数でインダクタンスが求まるはずですが、
アンテナアナライザでインダクタンスを測ってみると、かなり高めに仕上がっているようでした。
144MHzのFCZコイル(相当品)も入手していたので、試しに入力回路のコイルをこれに換えてみると
設計に近い特性になりそうな感じでした。
あとは、部品のリード線が長いことや、基板の部品配置も良くないように思われますので、
これらの見直しが必要です。
プリアンプの試作品①は失敗に終わりました。
というわけで、FCZコイル(相当品)を用いて、試作品②へ設計変更することにしました。
続きは、144MHz帯用 プリアンプの検討 (5) で。
トロイダルコアを用いたコイルのインダクタンスが合わないことは、今後の課題です。
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