TM-742の修理
2012年の年末に動かなくなってから、1年半ほど放ったらかしにしていましたが、
ようやくTM-742の修理に取りかかりました。
念のため、再度電源を入れてみようと、Powerボタンを長押ししていたら、何と立ち上がりました。
スピーカーからは音が聞こえますし、ダイアル操作もできます。
動作としては、特に問題ないように見えます。
一旦電源を落として、再度立ち上げようとすると、今度は電源が入りません。
何べんPowerボタンを長押ししても、電源は立ち上がらなくなりました。
これらの現象から、主機能は生きているが、Power OFF時にスリープしている制御マイコンを
起こすための信号が、きちんと出てないと推定されます。
原因として安直に思いつくのは、電解コンデンサの液漏れです。
とりあえず分解して、調べてみることにしました。
バックアップ用の電池も切れているので、ついでに交換することにしました。
まずは、バックアップ用の電池交換です。
オリジナルのバックアップ用電池は直付けタイプになっています。
ここは、皆さんがやられているように、電池ケースに交換し、ボタン電池を装着しました。
次に怪しそうなControl Unitの電解コンデンサを確認しながら交換していくと...
C54のチップ電解コンデンサ4.7uF/16Vが、ポロッと取れてしまいました。
液漏れもしているようで、基板の配線が腐食しかかっているように見えます。
基板を洗浄し、配線を修正しようと基板をカッターで削っていたら、ラッキーなことに、
配線パターンは大丈夫なことが判りました。
大丈夫だったランド部分を半田メッキし、低背型の4.7uF/25Vを半田付けしました。
低背の小型電解コンデンサは、チップ電解コンデンサとあまり大きさが変わらず、
基板を組み立てても、特にどことも干渉することはありません。
ネットからダウンロードしてきたTM-742のサービスマニュアルの部品リストには、このC54がありません。
また、回路図は小さすぎて読めず、結局このC54はどの回路のどのコンデンサであるかを見つけることができませんでした。
念のため、Control Unitの電解コンデンサを、全て取り替えました。
外見上は、特に液漏れなどの劣化は見られませんでしたが、新品に交換で何となく安心です。
また、Display Unitにあるチップ電解コンデンサも、低背型の電解コンデンサに交換しました。
ボリュームやボタン類がある方の基板では、低背型の電解コンデンサでも若干ケースとの干渉があり、
ケースが閉まらなくなりましたので、ケースを少しヤスリで削る必要がありました。
ここまで作業をして、TM-742を元通りに組み立て直しました。
恐る々々Powerボタンを押すと、すんなり電源が入りました。
※Displayが全点灯しているように見えますが、写真の写り具合が悪いだけで、実際は問題有りません
何べん電源をOn/Offしても、大丈夫です。
また、Powerボタンを長押ししなくても、軽く押すだけで電源は入ります。
故障は治ったようです。よかった、よかった!!
これからは、偶にはTM-742も使ってあげようと思います。
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