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カテゴリー「無線(工作)」の45件の記事

2018年2月13日 (火)

小信号の定番FET

プリアンプを作るのに際して、別の FET を検討しようと秋月のホームページを
物色していたら、2SK882 の在庫が尽きかけているのを見つけました。
※2/12 の時点では、既に在庫切れになっています。

この 2SK882 は、かの有名な 2SK241 の 3 ピン SC-70 パッケージ (表面実装パッケージ) 版
ということで、2SK241 が入手難の現在、密かに人気のあった FET だったのかもしれません。

これを見て、無線やラジオ関係でよく使われていた「定番 FET」のことが、ふっと頭に浮かびました。


定番の FET と言って私が思いつくのは、2SK1252SK1922SK241 あたりでしょうか。
昔は、2SK193SK35 などでした。
現在では、2SK192A を除いてどれも入手が難しいか高価になっています。


2SK882 は、2SK241 の代替にということで夏ぐらいに少し入手しておいたのですが、
そのときはまだ秋月にも在庫数が相当数あったと記憶しています。
しかし、半年も経たない間に在庫が底を突いてしまいました。

2SK882 と同じく、2SK241 の表面実装パッケージ版である 2SK302 は、インターネットで調べると
松本無線でまだ手に入るようです。
しかし、こちらも時間の問題かもしれません。

2SK241 の互換品といわれる 2SK439 は aitendo でまだ売っているようですが、
1個 120 円と少々高値です。他店も軒並み 100 円以上するようです。

これらの FET は使い勝手が良く人気があるようなので、市場に出てきても
すぐに売り切れてしまうように思います。


一方、2SK125 は、まだ通販ショップでいくつか見かけます。
ただし、値段が上がっている傾向にあります。

秋月では、同等品の J310 で表面実装パッケージ版の MMBFJ310 を売っています。
こちらは 5 個で 100 円なので、まだ割とリーズナブルです。
表面実装部品の扱いが苦にならなければ、これは買いだと思います。
私も HF か 50 MHz のプリアンプに使えないかと、少し入手しておきました。


2SK192A は、以前入手が難しくなりつつあると書きましたが、今のところまだ大丈夫そうですね。
秋月でも お一人様 10 個までとの制限はありますが、在庫はまだまだ有りそうです。
どこからか調達もできているのかもしれません。


3SK35 は高価ながら販売している店はありますが、2SK19 はほとんど見かけません。
シルクハットのパッケージが好きでした。

2SK19, 2SK30, 2SC372/373/374, 2SC380, 2SC387, 2SC735, 2SC1000....
私が電子工作を始めた頃、シルクハットパッケージの部品をよく使っていました。

2018年2月12日 (月)

3SK241を使った144MHz帯用プリアンプの製作 の続き

先日作ったプリアンプですが、出力部分を複同調回路形式としたので、調整がちょっと難しかったです。

そこで、出力回路を共振回路1段に変更したものを作ってみました。
以下備忘録です。


◆バイアス回路◆

今回は電源電圧を 8 V にしてみました。

使用する 3SK241 は前回と同一ロットだと思われますので、ソース抵抗 62 Ω でドレイン電流 Id = 10 mA
としました。ゲート電圧も前回に準じています。

20180212_0001


◆入力回路◆

前回作製した、試作品②からの変更はありません。


◆3SK241 の負荷抵抗◆

ドレイン - ソース間電圧 Vds が 約 7.4 V、Id が 10 mA、ピンチオフ領域が約 2 V (データシートの
特性グラフより) ですので、負荷抵抗は (7.38 V - 2 V) / 10 mA = 538 Ω としました。


◆出力回路◆

LC 共振回路の Q = 10 とし、L マッチ回路との組み合わせで回路を考えてみました。

負荷側のインピーダンスを 538 Ω、出力側のインピーダンスを 50 Ωとして計算すると、
共振回路の L と C はそれぞれ、0.0453 µH, 20.5 pF、出力の結合コンデンサは、
7.07 pF となりました。

20180212_0002

ここで、144 MHz 用の FCZ コイル (相当品) は、インダクタンスが約 0.18 µH であり、
またちょうど中間にタップ (2 turn : 2 turn) があります。

中間タップから取ると、インダクタンスは約 0.045 µH となりますので、ピッタリです。
出力回路は、下図の形式としました。

20180212_0003

念のため、シミュレーションでも確認しました。
ほぼ設計どおりの結果となっており、安心しました。

20180212_0004


◆プリアンプ基板の作製◆

前回と同様に、ガラスエポキシの片面基板をエッチングしてプリント基板を作りました。
今回は銅箔面に、ソルダーレジストを塗布しました。

20180212_0005

20180212_0006


◆電源電圧の変更◆

でき上がったプリアンプをアンテナとリグに接続し、動作確認のためゴソゴソしていたら、
急に信号強度がガクンと下がりました。

これはおかしいと思い、回路内の各ポイントの電圧を測ろうとすると、三端子レギュレータが
異常に発熱しており、熱っちっちになっています。

すぐに電源供給を止め、3SK241 のドレイン - ソース間の抵抗を測ってみますと、
通々 (ほぼ 0 Ω) になっています。何らかの拍子に、ドレイン - ソース間の耐圧 BVds を
超え、破壊に到ったものと思われます。
今回は、入力保護ダイオード無しで行こうと思っていたのですが、これも裏目に出たのかも
しれません。

3SK241 の BVds は 13 V ですが、上記バイアス点と負荷抵抗から引いた負荷線から
求まるドレイン - ソース間の最大電圧は 12.76 V であり、本当にギリギリです。
壊れては元も子もないので、電源電圧を 7 V に下げ、過大入力が入らぬように
入出力に保護ダイオードを付けました。

最終的に、このような回路になりました。

20180212_0007


◆調整、特性および使用感◆

調整はコイルのコアを回すだけです。

入力側コイルのコアを回すと、綺麗にピークが変化しますので、調整は容易です。
出力側コイルも、複同調回路のときよりも調整点が分かりやすくなりました。

調整後にスペアナで測ってみた結果は、こんな感じです。
複同調回路を止めたせいか、Q が低いような特性になっています。

20180212_0008_2


TS-2000SX と 5 エレ八木に繋いで実際に信号を聞いてみたところ、ゲイン、S/N 感とも
前回作製のものと同等のように感じました。

また、TS-2000SX 内蔵のプリアンプとも比較してみましたが、かなりひいき目に見れば
今回作製したプリアンプの方が僅かにゲインが高く、ノイズの粒が僅かに細かいかなと
感じました。
ほとんど差が無いと言う方が正解かもしれませんが。

取りあえず、しばらくこれを使ってみたいと思っています。

2018年1月20日 (土)

プリアンプの送受信切り替え制御

先日作製したプリアンプと、リグ (TS-2000SX) との接続について、備忘録を残しておきます。

TS-2000SX の背面パネルには、EXT CONT という 8 pin DIN コネクタがあり、
50 MHz, 144 MHz, 430 MHz, 1200 MHz 各バンドに対し、リニアアンプを接続するための
制御信号が出ています。
そのうち、1 pin, 2 pin, 4 pin, 6 pin が、それぞれ 430 MHz, 50 MHz, 1200 MHz, 144 MHz 用の
リニアアンプの送信/スタンバイを制御するための信号になります。

20180120_0001


プリアンプのリレー切り替え制御も、これらの信号を利用することにします。
今回は 144 MHz 用の信号だけでいいのですが、将来的に他のバンドのプリアンプを
接続することも考慮して、V/UHF 全てのバンドを共通のケーブルにしたいため、
1 pin, 2 pin, 4 pin, 6 pin を全てショートしてプリアンプに接続しました。
オープンコレクタ形式なので、直接接続して Wired OR としても問題ないはずです。

20180120_0002


これだけではまだ不充分です。
例えば 144 MHz 用の制御信号を出すためには、リグの MENU ボタンを押して、
Main No, 28、Sub C から 1 : ディレイタイム 10 ms か 2 : 25 ms を選ぶ必要があります。
今回は、ディレイタイムが 25 ms 設定の 2 を選びました。

他のバンドにも適用するときは、Sub B, D, E で設定する必要があります。

2018年1月14日 (日)

3SK241を使った144MHz帯用プリアンプの製作

昨年より、144MHz帯用のプリアンプを検討していましたが、ようやく完成しました。

プリアンプ本体は、昨年10月29日に作った試作品②になります。
アンプに使った GaAs MESFET は、3SK241です。

 関連記事:144MHz帯用 プリアンプの検討 (5)

送信/受信切り替えのリレー制御回路は、昨年末に作製していました。
正月休みにケース加工をして、昨日ようやく組み立てと配線まで行いました。

全体の回路図は以下のようになります。

20180114_0001


送信/受信の切り替えリレーは、同軸リレーをオークションで入手しました。
値段は張りましたが、50 W でも安心して使えます。

リレーの駆動は、モータードライバ用の MOS FET 2SK4017を使いました。
ゲート電圧の駆動が 4 V で、オン抵抗が非常に低いので、リレー駆動にはちょうど良さそうです。
MOS FET の駆動は、出力電流の大きい 74AC04 を使いました。
リグからの PTT 信号のみで切り替え制御するので、キャリコン回路は組み込んでいません。


完成したプリアンプの中身です。
少し大きめのケースに組み込みましたので、中は結構スカスカです。

プリアンプ基板は全てコネクタで接続していますので、作り直したり他のバンドのアンプに
変更したりするのが容易です。


20180114_0002

20180114_0003


スイッチは、LED (緑色) の照光式ロッカースイッチとしました。
送信状態を示す、LED (赤色) のインジケータも付けました。

20180114_0004


アンプスルー時の VSWR は 1 : 1.0 で、同軸リレーの性能は素晴らしいです。

20180114_0005


早速、アンテナ、リグと接続し、144MHz 帯をワッチしてみました。
使用感は、まずまずといった感じで、調整次第ではありますが、TS-2000SX 内蔵の
プリアンプ 「PRE」 と同等以上程度の感触です。

普段はあまり使うことは無いでしょうが、コンテストなんかで活躍してくれるといいなと思っています。

2017年10月29日 (日)

144MHz帯用 プリアンプの検討 (5)

144MHzプリアンプの試作品①は残念ながら失敗におわりましたので、
FCZコイル(相当品) 7mm角 を用いて試作品②を再設計しました。
このコイルは千石電商で入手したもので、AMZコイルと似ていますが別物のようです。
インダクタンスは、約180nHのようです。

入力共振回路のインダクタンスは180nH前後ですので、そのままコイルを置き換えるだけにしました。

出力側のバンドパスフィルタのコイルは、前回設計値とインダクタンスが大きく異なりますので、
今回はこの部分を再設計します。
回路としては寺子屋シリーズキットのプリアンプと似たような構成になるので、
これを参考にさせてもらいます。

バンドパスフィルタのインピーダンスを上げるため、出力信号は二段目のコイルの二次側から
取るようにしました。
コイルの巻き数比から換算すると、バンドパスフィルタのインピーダンスは800Ωとなります。
バンドパスフィルタの定数を計算してみると、Qをかなり下げないとだめでした。
求まった定数でシミュレーションしてみると、こんな感じになりました。

20171029_0002


GaAs FETの寄生容量や浮遊容量を考慮し、入手可能なコンデンサの値に変更して再設計した結果、
このような回路にしました。
電源電圧は 6V に変更しました。

20171029_0003

上記の回路図は、色々と実験した結果後の定数で記載しています。


寺子屋シリーズキットも参考にしながら、EAGLE でプリント基板を設計しました。

20171029_0004


組み上がった試作品②の基板はこんな感じです。

20171029_0005

20171029_0006

入出力部分は、SMAコネクタとしました。
RF部分のパスコンと出力のアッテネータ回路は、余計なインダクタンス分の影響を排除する目的で、
チップ部品を使いました。
ソース抵抗の62Ωも、チップ抵抗の方が良かったかと思います。
3216サイズの1000pFがすぐに入手できなかったので、今回は820pFとしています。


SMAコネクタとN型コネクタを繋ぐケーブルも作りました。

20171029_0007


ゲイン特性は、トラジェネ付きスペアナで測定しました。
調整はコイルのコアを回すだけです。
入力のLC共振回路は一段だけなので、コアを回すとそれに応じてピークとなる周波数が
素直に変化してくれます。
しかし、出力のバンドパスフィルタは二段の共振回路なので、調整が分かりにくいです。

バンドパスフィルタのシミュレーションの結果から、144MHz付近ではフラットな周波数特性
になると予想されます。
入力共振回路のコアを回したときに、ピーク値の変化が144MHz付近で最大かつフラットと
なるように、出力回路の二つのコアを調整しました。イマイチな調整方法かもしれませんが。


調整後の測定結果はこんな感じです。

20171029_0008

20171029_0009


トラジェネのレベルは-40dBmなので、ゲインは19dB強です。
出力に3.6dBのアッテネータを入れていますので、アンプ本体のゲインとしては約23dBあり、
まあまあなのかなと思います。
ただし、NFがいくらなのかは分かりません。

調整の仕方によっては、144MHz付近でもっとゲインが上がりますが、恐らく発振しているか
もしくは発振寸前の不安定な状態なのではないかと思います。


リグ (TS-2000) にも繋いで聞いてみました。
ちゃんとしたアンテナが準備できなかったので、2X209のラジエータ (単体) を使いました。
2X209のラジエータは、室内で手持ちの状態です。

TS-2000 の "PRE" と比較してみましたが、ゲイン、S/N とも今回作製のプリアンプの方が
少し良好な感じがしました。
Sメータも振らず弱く入感している信号が、浮き上がって聞こえてきます。
ただし定量的な測定をしたわけではなく、聴感上での比較です。


2X209のラジエータを色々動かしたりしていると、Sメータが触れるぐらいにノイズレベルが
大きく上昇することがありました。
入感している信号は、ザーッというホワイトノイズ音に埋もれてしまいます。
プリアンプの試作品②、TS-2000 の "PRE" とも同じ傾向です。
ただ、Sメータの変化で比較すると、TS-2000 の "PRE" の方が、同じ条件でもノイズ上昇変化が
大きかったです。

恐らくアンテナのインピーダンスが変化し、その結果GaAs FETに入力されるインピーダンスが
最適NF条件から大きく外れることによるものと思われます。
送信だけで無く、受信としても、アンテナのインピーダンスマッチングが重要であることを体感できました。


プリアンプの試作品②は取り敢えずこれで良しとし、これからは切り替え回路を追加して
ケースに組み込んでいくことにします。

2017年10月28日 (土)

144MHz帯用 プリアンプの検討 (4)

しばらく時間が空いてしまいましたが、その間にプリアンプを試作して動かしてみたりしていました。
プリアンプのGaAs MESFETは、取り敢えず3SK241で試してみました。

20171029_0001

一応プリント基板を作りましたが、コイルがGNDパターンや他の部品などと影響しないようにと、
少しスカスカな配置にしています。
また、仮組立てのつもりだったので、抵抗やコンデンサのリード線は少々長めのまま半田付けしています。


まず最初に、バイアス電圧などのDC電圧からチェックしました。
ゲート2の電圧は約1.8VでOKでしたが、ソース電圧はソース抵抗82Ωに対し約0.65Vであり、
よってドレイン電流は約8mAと設計値より低い値でした。
今回使用した3SK241は、おそらくIDSSの低い個体だったと思われます。

そこでソース抵抗は62Ωに変更し、ドレイン電流を10mA強に修正しました。
それに合わせて、ゲート2の電圧も約1.65Vに変更しました。


次に、トラッキングジェネレータ付きのスペアナでプリアンプの周波数特性を見てみましたが、
写真を撮るのも恥ずかしいぐらいボロボロの特性でした。
無入力にすると80MHzぐらいで発振していますし、トリマーコンデンサを調整してみても、
144MHz付近でゲインのピークが見つかりません。

コンデンサの定数を変えたり色々と試してみましたが、全く上手くいきません。
原因はいくつか考えられますが、一番はコイルのインダクタンスが全く合っていないことだと思われます。
本来ならトロイダルコアのAL値と巻き数でインダクタンスが求まるはずですが、
アンテナアナライザでインダクタンスを測ってみると、かなり高めに仕上がっているようでした。

144MHzのFCZコイル(相当品)も入手していたので、試しに入力回路のコイルをこれに換えてみると
設計に近い特性になりそうな感じでした。

あとは、部品のリード線が長いことや、基板の部品配置も良くないように思われますので、
これらの見直しが必要です。

プリアンプの試作品①は失敗に終わりました。
というわけで、FCZコイル(相当品)を用いて、試作品②へ設計変更することにしました。
続きは、144MHz帯用 プリアンプの検討 (5) で。
トロイダルコアを用いたコイルのインダクタンスが合わないことは、今後の課題です。

2017年10月 1日 (日)

144MHz帯用 プリアンプの検討 (3)

GaAs FET の最適な入力インピーダンスを色々調べてみましたが、
取りあえず 3000Ω で設計してみることにしました。
参考にさせていただいた資料は、WA5VJB 局が書かれた
GaAs FET Pre Amp Cookbook #3 です。

ということで、50 Ω → 3000 Ω にインピーダンス変換する入力回路を、
L マッチ + LC 並列共振回路で構成して設計してみました。

出力回路と同じように、Excel で計算して値を求め、Qucs でシミュレーションしてみました。

20171001_0001

若干インピーダンスにズレがあるように見えますが、誤差の範囲でしょう。


次に、実際入手可能な部品の定数に置き換えていきます。
インダクタは出力回路と同じく、トロイダルコアを用いた固定インダクタンスのコイルとします。

入力部分に、過大入力保護用のダイオード (1SS272) を追加する予定です。
この分の寄生容量 (Typ 0.9pF × 2個) も組み込んでおきます。

20171001_0002

周波数特性です。

20171001_0003

スミスチャートです。

20171001_0004

若干のズレはありますが、問題ないと思います。
取りあえず、まずこれらの定数から実験を始めてみようと思います。


ということで、昨日ですが日本橋で部品を買ってきました。
ですが、家に戻って一部抵抗を買い忘れたことに気付きました。残念!!

2017年9月24日 (日)

144MHz帯用 プリアンプの検討 (2)

前回バイアス点を決めましたが、3SK241 のデータシートと睨めっこをしながら再考し、
ID = 12 mA, Vgs1 = 0.85 V に変えることにしました。
そのときの最大振幅が取れる交流負荷線から、負荷インピーダンスは 417 Ω ぐらいになります。


この負荷インピーダンスをもとに、出力回路の設計をしてみました。
構成は、2ポールのバンドパスフィルタと L マッチの組み合わせで考えます。
トロイダル・コア活用百科を参考にしながら、Excel で各定数を計算しました。

まず最初に、2ポールのバンドパスフィルタの設計から。
入出力のインピーダンスを 417 Ω 、中心周波数を 145 MHz 付近、
フィルタの Q を約 10 として、Excel で計算。
その計算結果を Qucs でシミュレーションしてみると、

20170924_0001

まあ当たり前でしょうが、設計どおりの結果です。


次に、インピーダンス変換 ( 417 Ω → 50 Ω ) の L マッチを追加します。
また Excel で計算させ、結果をシミュレーションしてみると、

20170924_0002

ちょっとした計算誤差なのか、144 MHz 付近で僅かにリアクタンス分が残りますが、
まず問題ないと思われます。


この結果をもとに、実際入手可能な部品の定数に置き換えていきます。
キャパシタはトリマーコンデンサを使えば良さそうですが、インダクタはどうするか悩みます。
コアが回せる FCZ コイルのようなものか、またはトロイダルコアを用いた固定のコイルか。
今回は、トロイダルコアを用いた固定インダクタンスのコイルを使ってみることにします。


トロイダルコアは、カーボニル鉄系の #12 材が良さそうです。
T-50 #12、T-37 #12、T-25 #12 あたりが入手容易なので、これらで考えることにします。
得られるインダクタンスが巻き数の二乗に比例するので、中々所望の値を得ることができません。


取りあえず所望の値に一番近くなるように設計し直すと、負荷インピーダンスが
約 320 Ω となってしまいました。

20170924_0003

周波数特性は、あまり変わりません。

20170924_0004

スミスチャートです。

20170924_0005


負荷インピーダンスが約 320 Ω に変わったので、バイアス点も少し見直した方が
よいのかと思いました。

Id は 最良 NF から決めているので、Vgs1 やVgs2 はそのまま変わらずです。
結局 Vds を少し下げて、6 V 程度とすることにします。
バイアス回路だけ考えると、こんな感じになりました。

20170924_0006

実際は、FET のバラツキがあると思いますので、組み立て後に Id が約 12 mA となるように、
ソース抵抗を調整する必要があると思っています。


入力回路については、まだ悩んでいます。
回路的には、L マッチ+ LC 並列共振回路にするつもりです。
ただ、ノイズマッチングを取る必要があるようですが、
どの程度のインピーダンスでドライブすれば良いのかが分かりません。

取りあえず、他の製作例を参考に一回作ってみて、後はカットアンドトライ
ということになると思います。
電子工作は、失敗してなんぼだと思いますので...
来週以降、ぼつぼつ部品集めに掛かりたいと思っています。

2017年9月19日 (火)

144MHz帯用 プリアンプの検討 (1)

144MHz は TS-2000 を使っていますが、前から耳の悪さを感じています。
ちょっとでも耳を良くしたいので、プリアンプを作ってみようと思い立ちました。

自宅 (アパマン) での使用を想定しているので、アンテナ直下型ではなく、
卓上型を作る予定です。


今回、プリアンプの素子は Panasonic 製の GaAs MESFET の 3SK129 を
使ってみようと思います。
広島の松本無線で売っていましたので、通販で入手しました (10個で1,080円)。

ただ、この 3SK129 ですが、データシートがネット上でも中々見つかりません。
 Pd = 0.35 W
 Vds = 13 V
 Vgs = 3.5 V
 Id = 50 mA
ぐらいのデータしか、情報が得られませんでした。


ネットで色々調べてみたところ、同じPanasonic 製の GaAs MESFET 3SK241
(2SK241 ではない) を見つけ、ドレイン損失 Pd の違いはあるものの、
3SK129 と似通った特性ではないかと考えました。あくまでも推測ですが...。
Pd の違いは、パッケージの相違によるものと勝手に理解しました。

この 3SK241 の方は、データシートがネット上でまだ入手できます。
3SK241 のデータシートを参考にすれば、3SK129 でもある程度設計できるのでは
ないかと思います。最悪 FET を3SK241 に変更すれば動作すると思いますので、
念のためこの 3SK241 も入手することにしました (秋月の通販にて購入 5個で200円)。

後から気がついたのですが、この 3SK241 は TS-2000 のフロントエンドに
使われており、「な〜んや」という感じになりました。
ネットで見る限り、プリアンプとしての作例も少なそうなので、あまり人気の無い
石なのかもしれませんね。


プリアンプの回路は、ネットの情報やトロイダル・コア活用百科を参考に
しようとしています。
ただ、丸写しでは面白くないので、できるだけ自分でも計算をして、
検証しながら作っていきたいと考えています。


まずバイアス点の設計ですが、これは 3SK241 のデータシートを参考に
考えてみました。
VGS1 が -0.8〜-1 V ぐらいのときに利得が最も高く、NF が最も低くなります。
とりあえず、VGS1 を -1 V としてみました。そのときの Id は、約 8 mA です。

電源電圧は 8 V の作例があったので、これに手習い以下のようにしました。
 Vd = 8 V
 Vs = 1 V
 Vg1 = 0 V
 Vg2 = 2 V
これで、Vds = 7 V、Id = 8 mA ぐらいのバイアス点になるはずです。
Vgs1 = -1 V, Vgs2 = 1 V となります。
ソース抵抗は、120 Ωです。
Id を 10 mA にしたいときは、ソース抵抗を 100 Ωに変えたら良いはずです。


上記のバイアス点において、最大振幅が得られそうな交流負荷線を引くと、
負荷インピーダンスは 約 625 Ωになりました。


ここから先、この三連休悶々としました。
出力回路の設計ですが、トロイダル・コア活用百科を参考に Excel を用いて
色々と計算してみました。
ただ、その回路を検証するため、Qucs というシミュレータでシミュレーションを
してみたのですが、なかなか結果が一致しません。
どこか勘違いしているのではないかと、色々考えているうちに、あっという間に
三日間が過ぎてしまいました。

高周波回路の設計に慣れていないので、まだまだ苦労しそうです。
今日のところは、ここまでです。

2017年7月30日 (日)

ちょっとした工具を追加

欲しい工具は、考え出したらきりがありません。
無銭家ゆえ、そんなに投資はできないので、「ちょっとしたモノ」しか買えないのが残念です。
ということで、お小遣いの範囲で買える「ちょっとした工具」を買ってみました。


まず、頻繁に使うものではないですが、前から欲しかったグルーガンを買いました。

20170730_0001


ネットの評判を見て、100円ショップのグルーガンは敢えて避けました。
まだ使い方をマスターしていないので、糸引きしてしまいます。
色んな接着のほか、アンテナ工作で給電部の防水や固定などに使いたいです。


それから、プリント基板でソルダーレジストを塗布した後、ランド部分を削るために、
ダイソーで三種の工具を買ってみました。

左から、超精密ドライバー、手芸用のダイヤモンドヤスリセット、彫刻刀4本セット

20170730_0002


ときどきプリント基板を作り、ソルダーレジストを塗布しています。
ただ、コリコリと削る、ソルダーレジストを剥ぐ作業は、地道でとても退屈です。
なるべく効率良く作業したいので、色々と試してみたいです。
精密ドライバーは、本来の使い方とは異なりますが、安いので先端がボロボロになっても気になりません。
彫刻刀は切れ味が悪くても問題ないです。ただし、ケースが付いていないので、保管が面倒です。


進捗悪いですが、ボチボチと工作しています。

より以前の記事一覧