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2018年2月12日 (月)

3SK241を使った144MHz帯用プリアンプの製作 の続き

先日作ったプリアンプですが、出力部分を複同調回路形式としたので、調整がちょっと難しかったです。

そこで、出力回路を共振回路1段に変更したものを作ってみました。
以下備忘録です。


◆バイアス回路◆

今回は電源電圧を 8 V にしてみました。

使用する 3SK241 は前回と同一ロットだと思われますので、ソース抵抗 62 Ω でドレイン電流 Id = 10 mA
としました。ゲート電圧も前回に準じています。

20180212_0001


◆入力回路◆

前回作製した、試作品②からの変更はありません。


◆3SK241 の負荷抵抗◆

ドレイン - ソース間電圧 Vds が 約 7.4 V、Id が 10 mA、ピンチオフ領域が約 2 V (データシートの
特性グラフより) ですので、負荷抵抗は$$\frac{7.38 V-2 V}{10 mA}=538\varOmega$$としました。


◆出力回路◆

LC 共振回路の Q = 10 とし、L マッチ回路との組み合わせで回路を考えてみました。

負荷側のインピーダンスを 538 Ω、出力側のインピーダンスを 50 Ωとして計算すると、
共振回路の L と C はそれぞれ、0.0453 µH, 20.5 pF、出力の結合コンデンサは、
7.07 pF となりました。

20180212_0002

ここで、144 MHz 用の FCZ コイル (相当品) は、インダクタンスが約 0.18 µH であり、
またちょうど中間にタップ (2 turn : 2 turn) があります。

中間タップから取ると、インダクタンスは約 0.045 µH となりますので、ピッタリです。
出力回路は、下図の形式としました。

20180212_0003

念のため、シミュレーションでも確認しました。
ほぼ設計どおりの結果となっており、安心しました。

20180212_0004


◆プリアンプ基板の作製◆

前回と同様に、ガラスエポキシの片面基板をエッチングしてプリント基板を作りました。
今回は銅箔面に、ソルダーレジストを塗布しました。

20180212_0005

20180212_0006


◆電源電圧の変更◆

でき上がったプリアンプをアンテナとリグに接続し、動作確認のためゴソゴソしていたら、
急に信号強度がガクンと下がりました。

これはおかしいと思い、回路内の各ポイントの電圧を測ろうとすると、三端子レギュレータが
異常に発熱しており、熱っちっちになっています。

すぐに電源供給を止め、3SK241 のドレイン - ソース間の抵抗を測ってみますと、
通々 (ほぼ 0 Ω) になっています。何らかの拍子に、ドレイン - ソース間の耐圧 BVds を
超え、破壊に到ったものと思われます。
今回は、入力保護ダイオード無しで行こうと思っていたのですが、これも裏目に出たのかも
しれません。

3SK241 の BVds は 13 V ですが、上記バイアス点と負荷抵抗から引いた負荷線から
求まるドレイン - ソース間の最大電圧は 12.76 V であり、本当にギリギリです。
壊れては元も子もないので、電源電圧を 7 V に下げ、過大入力が入らぬように
入出力に保護ダイオードを付けました。

最終的に、このような回路になりました。

20180212_0007


◆調整、特性および使用感◆

調整はコイルのコアを回すだけです。

入力側コイルのコアを回すと、綺麗にピークが変化しますので、調整は容易です。
出力側コイルも、複同調回路のときよりも調整点が分かりやすくなりました。

調整後にスペアナで測ってみた結果は、こんな感じです。
複同調回路を止めたせいか、Q が低いような特性になっています。

20180212_0008_2


TS-2000SX と 5 エレ八木に繋いで実際に信号を聞いてみたところ、ゲイン、S/N 感とも
前回作製のものと同等のように感じました。

また、TS-2000SX 内蔵のプリアンプとも比較してみましたが、かなりひいき目に見れば
今回作製したプリアンプの方が僅かにゲインが高く、ノイズの粒が僅かに細かいかなと
感じました。
ほとんど差が無いと言う方が正解かもしれませんが。

取りあえず、しばらくこれを使ってみたいと思っています。

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